きみは きみは と言うたびに あなたがひとつ沈んでゆく 求めたり 求められたり を知るたびに わたしの水晶体が壊される 波の階段をあるく 濡れたわたしの両膝に かさなる泡のラップ音 岸を遠ざけるように 手持ちのあなたを落とし続け 結んでおきたい記憶まで 人差し指から水に泳がす 苦しいのは いないことではなく 苦しいのは 近過ぎること 波の階段をあるく わたしの視えない眼で感じる 白が沸騰し続けるあの水平を あなたと信じて叫んでみる
by alex_zone
| 2008-08-21 18:30
| 詩
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